雁屋哲の今日もまた

2009-04-15

シンポジウムのご報告

 昨夜、港区のエコセンターで開かれた、シュタイナー教育を中心とするシンポジウムに、多くの方が参加されて、大変有り難く思っています。
 港区にエコセンターというと、不思議に思いますが、矢張り環境に配慮して子供たち区民に対してエコロジーを体験し、働きかけをする場を作られているのは素晴らしいことだと思いました。
 一番最初に感じたのは木の香りでした。
 日本では最近林業が不振で、林業を保つのに絶対必要な、間伐(不必要な木の枝を落としてやることで、木自体の健康を保ち、木々の間の地面に日を当ててやって、その土地の健康を保つために大事な作業なんです)が人手不足、経済的に見合わないと言うことでおろそかにされているのですが、このエコセンターは、その間伐材を使い、床材、そして、間伐材で作ったテーブル、椅子、などを存分に配置しているので、まるで、木の香りにむせるような感じでした。

 さて、そのシンポジウムで、私は初めて子安美知子先生にお会いすることができて、感激しました。
 私が、今度出版した「シドニー子育て記」を読んで頂ければお分かり頂けることですが、私達、夫婦にとっては、1975年に、子安先生のお書きになった「ミュンヘンの小学生」を読んだことが私達夫婦のみならず。四人の子供たち全員の道を決めてしまったことなのです。
 私と連れ合いは、「ミュンヘンの小学生」を読んで、私達も子供が出来たらこういう学校に入れたいね、と言交わしていたのです。
 それが、偶然渡ったシドニーに、子安美知子先生がお書きになっていたシュタイナー・スクールが有ることを発見して、もう、興奮して四人の子供を全て、シドニーのシュタイナー・スクールであるグレネオンに入れてしまったのです。
 多分、私は自分の人生で一番影響を受けたのが子安美知子先生だと思います。
 思った通り、明晰で、活発で、まっすぐ前進をめざすお心の方で、シュタイナーの神秘主義の評価について以外は、本当に、意見が合いました。
 私の言葉の足りないところを補っていただいたりして、実に私自身、有り難い集まりでした。
 進行役を務めてくださった、河邑さんが、極めて冷静に話を振ってくださったので、シンポジウムとしては極めて上手く行ったと思っています。
 何人か質問して下さる方もいて、その方たちには、御納得いただける説明を子安先生などからなされたと思います。

 当日、私の小学校の同級生たち、昔の担当の編集者、吉本興業の「の」さんも、足首の骨を折ったというのに松葉杖姿でおいで頂き、いかに、私の仲間たちが、私が飛んでもない失敗をするのではないかと心配し、その時には助けてやろう、という気持ちを持っていたことかと、痛感し、感謝のおもいが私の身を浸します。

 シュタイナー教育とは、日本の受験勉強第一の教育体制とは正反対の教育です。
 私は、子安先生の本に導かれ、自分の四人の子供を、シュタイナーー教育で教育しました。
 私の出版した「シドニー子育て記」にその当たりのこと詳しく書いてあります。

 いずれにせよ。私、私の連れ合い、私の四人の子供たちの人生を決めた子安先生にお会い出来て、本当に幸せな夜でした。

 当日会場には、教育に熱心な方ばかり集って、私達の話を聞いて下さいました。
 私達の話が、その皆さんのこれからの子育てのお役に少しでも立てば、これ以上の喜びはありません。

 本当に、当日お集まり下さった方々に心かお礼を申し上げます。
 近いうちに、またお会いしましょうね!

雁屋 哲

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著書紹介

頭痛、肩コリ、心のコリに美味しんぼ
シドニー子育て記 シュタイナー教育との出会い
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美味しんぼア・ラ・カルト
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