今日は、色々ありまして
しまった!
今日は昼から眼科に行ったり、総領事館に行ったりして、帰ってきたら、午後も遅くなって、くたびれた。
眼科に行ったのは、膝の手術後視力がひどく悪くなったから。
なんと、調べて貰ったら、手術時間が7時間と長かった上に5リットルも失血したために、網膜に対する血行が悪くなり、その間に網膜の血管が数箇所詰まってしまったのだという。
危うく失明するところだったが、肝心の黄斑は大丈夫だったので、時間と共に視力も回復するだろうと言うことだった。
まさか、膝の手術が眼に影響するとは思わなかった。
人間の身体って、実に微妙な連繋で出来ている物だとしみじみと感じた。
今日会った眼科医は、ユダヤ人。
私のホームドクターもユダヤ人。
私の所で働いてくれているかつて青年、今は中年初期のオーストラリア人の男の妻の父親もユダヤ人で産科医。
シドニーにはユダヤ病院があるくらい、医者にはユダヤ人が多い。
だから、パレスティナ問題を書いていて、聖書を取り上げても、何だか実感が湧く。
彼らに会う度に、興味津々、ユダヤ人とはどんな人間が、じっくり観察している。向こうは私が観察していると知ったら気持ち悪がるだろうけれど。
産科医のユダヤ人はすでに七十歳を超えていて現役を退いているが、彼の母親が亡くなったときに、まっ先に妹に、「豚肉を食べさせてくれ」と頼んだそうだ。
ユダヤ教で豚肉は食べてはいけない物になっている。
そう言うことから、彼は、敬虔なユダヤ教徒とは言えない。
七十過ぎても、頭は切れて話は面白く、とにかく議論好きなので会うと二人で相手に話題を取られないように牽制しながら話す。
なんと言っても、私の英語はひどいから、相手の土俵に上がると負ける。
だから、私の得意な話題に相手を引きずり込まないと、言葉で負ける。
いや、友人同士なんだから、負けるも勝つもないもんだが、私の性格かなあ、相手に喋らせっぱなしと言うのはいやなんだ。
私のヒアリング能力が極めて低いと言うこともある。
相手にぺらぺら喋られると分からなくなるから、こちらの話題に巻込んで、私がとにかくしゃべり続ける形にしないとまずいんだ。
眼科医のユダヤ人は、慈善団体の依頼で今までに十数回ビルマに治療に出かけている。
ところが、例のサイクロンで大被害が出た後、軍事政権が、慈善団体の医療班まで入国禁止処分を敷いているために、一月以来、行きたくてもビルマに行けないのだという。
ビルマは、白内障で失明する率が世界で一番高い、とその医者は言う。
その原因は、軍事政権が医療に金を使わず、金は自分たちで使ってしまうかスイスの自分たちの口座に送ってしまうからなのだそうだ。
その眼科医は、大勢の人が困っているのに、と嘆いていた。
私は、平和主義者だが、ビルマの軍事政権の人間達は一人残らず重罰に処すべきだと思う。連中は人間ではない。凄まじい顔つきをしている。
顔の造作を言っているのではない。その精神が顔に出ていて、まあ、あれだけ無惨な顔つきになるためには、どれだけ悪いことをしなければならないか、考えただけで寒気がする。
国際社会も、四川大地震などで、すっかりビルマに対する関心が薄れてしまったように見える。
ビルマに多額の援助をしている日本政府に何とかするように迫らないといけない。日本政府、援助に関わる日本企業、日本の政治家、ビルマの軍事政権、この4者が利権構造を作っている。
我々の税金が軍事政権を潤し、それがかえってビルマの人民を苦しめているんだ。
何とかしなければならない。
総領事館には、在留署名書と私のサインの証明書をもらいに行ったのだが、4通で58ドルも取られた。
窓口で、「ええっ!日本国民から金を取るのか」と係員に喚いたが、彼女の責任じゃないものねえ。
しかし、驚いたなあ。こんな証明書で、こんな値段を取るか。
中華街で四人で飲茶を腹一杯食べても、こんな金額にならないぞ。
日本政府よ、ビルマの軍事政権に対する援助を直ちにやめろ!
おれは、怒ったぞ。
ところで、現在のシドニーの総領事のお名前の苗字は読み方が大変難しい。
総領事となると、プライバシー問題は関係ないから、ここで書いても構わないと思う。
苗字が「粗」さんと書く。
私はどうしても何と読んで良いのか分からないので、領事館の係員に聞きましたね。
聞いて、びっくり。しかし、考えてみて、確かに意味は通じていると思った。
何と、お読みするか、考えてみてください。
明日までの宿題にしよう。
てなことで、パレスティナ問題の続きは明日。