お久しぶり
木村巴さんの「憤怒」について書いてから、このブログを休んでいました。
6月以来甚だしく体調を壊し、もう死ぬんだろうなと覚悟を決めるほどでした。
ま、私の体調について語っても仕方がない。
どうやら当分死なないようなので、またブログをちょこちょこ書くことにしました。
今年の初めから嫌なことばかりが続き、我が日本国もここまで落ちたかと悲嘆に暮れていますが、まあ、ブログの休み明けですから、今日は面白い話をしましょう。
3日前に、長男がiPhone Xを買いました。
iPhone Xの今回の売りは、顔認証です。
持ち主の顔をiPhone Xに登録すると、当人以外はiPhone Xのロックを外せない、という機能です。
指紋認証より、高度な物だとアップルは宣伝しております。
で、長男はアップルストアで初期設定をして貰うときに自分の顔を登録し、顔認証が働くようにしたのです。
試してみると、私の妻、次女は、長男のiPhone Xを開くことが出来ませんでした。
そこで、私が、「どれ、私にもためさせて」といって、iPhone Xを手に持ち画面をのぞき込むと、ブルブルという振動が手に伝わり、鍵の絵が表れました。すると、どうじに、鍵が外れてしまったのです。
画面を下からスワイプするとアイコンのならんだスタートアップ画面が現れて、iPhone Xを自由に操作することが出来ます。
なんと、このiPhone Xは私の顔を長男の顔と認証してしまったのです。
「こりゃ一体どう言うことだ」と、長男も私も驚きました。
以前イタリアのパルマにパルマハムとパルマのチーズ、パルミジャーノの取材に長男も連れて行きました。
パルマの人間に、「これは私の息子です」と紹介したら、相手の人間は「言われなくても分かります」と言いました。
イタリア人の眼にも私と長男は似て見えるらしい。
私と長男も互いに顔が良く似ていることを承知しています。
しかし、パルマの人間が私達は似ているというのはまだしも、iPhone Xが私と長男を取り間違えるか。
これではならじ、と長男は顔認証の登録を改めました。
すると、iPhone Xは私の顔では、ロックを外さないようになりました。
「ああ、よかった。これで一安心」と一同安堵のため息をつき、次女は「最初の設定の時に、お父さんがiPhone Xをのぞき込んだからじゃないの」などと、初期設定時の過ちと言うことに落ち着きました。
ところが、その翌日、私が、「もう一度確かめてみるか」と長男のiPhone Xを手にすると、ぶるぶるという振動と共にロックが外れてしまうではありませんか。
これには、私達はびっくり仰天。
「冗談じゃないよ」と長男は、再び顔認証の登録をし直しました。
私の顔では認証しないようになりました。
もうこれで大丈夫と思いました。
それなのにです、今日になって、またiPhone Xは私の顔認証でロックを外してしまうではありませんか。
iPhone Xは夜の間に、色々と反省するようです。
私の顔を認証しないと、ぶっ壊される、などと怯えたのではないでしょうか。
今日になって、長男は「これはこれで面白いから、このまま取っておこう」といって、顔認証の再登録を止めました。
iPhone Xはアップルの技術の粋を集めた物のはず。
それが、長男と私の顔を見分けられないとは、どう言うことなんでしょうか。
長男と私は似過ぎているのでしょうか。
長男と私は現代のIT技術も敵わない超人的な存在なのだな、きっと。
明日、長男のiPhone Xはまた私の顔認証でロックを外すだろうか。
毎日楽しみです。
アップルにとっては悪夢かな。