雁屋哲の今日もまた

2017-05-05

福島で森林火災・強風により放射性物質飛散中

私の大学での一期先輩の福島肇さんに以下のようなメールを頂きました。

大変に重要な内容なので、このページに載せたいとお願いしたら快諾してくれて、どんどん拡散してくれと仰言いましたので、以下にそのメールの内容を転載します。

読んで頂ければ分かりますが、このメールは、最初に元東京電力社員の一井唯史さんが発信され、それが、「しろい・九条の会」の堀沢さん、「ふなばしネット」の吉沢さんと転送され、それを、私の大学の一期先輩であり、「柏崎刈羽・科学者の会」の一員である福島肇さんから私に送られて来たのです。

 

私が最後に福島に行ったのは2015年の12月です。

その時に、県内の至る所に放射線汚染廃棄物が詰め込まれたフレコンバッグというプラスティックの袋が並んでいるのを見て寒気がしました。飯舘村では田の土を入れ替えていました。

汚染物質を簡易なフレコンバッグにつめて並べ、土を入れ替えればそれで汚染除去が出来てその土地が安全になったから、住民に元の土地に帰還しろ、と政府は迫っています。

その安全基準も、福島第一原発事故以前は年間1ミリ・シーベルトだったのを、20ミリ・シーベルトに無理矢理に引き上げたものです。

しかし、当時から言われていたことですが、土地の除染をしても風が吹いて周りの森林から放射性物質が舞いおりてきたら、元の木阿弥になるのです。

福島第一原発の事故の際に放出された物質は当然森林にも大量に舞いおりています。

しかし、森林まで除染活動は行えず、大量に放射性物質が蓄積された森林は手つかずのままなのです。

風が吹いても、雨が降っても森林からの放射性物質は周囲の土地を汚染します。

福島県の森林は県全体の国土の70.8パーセントを占めています。(2012年、林野庁の調査による)

福島の70パーセントの森林地帯では除染も何も出来ません。

森林地帯の放射性物質をそのままにして、除染も何もあった物ではありません。

その福島最大の放射性物質貯蔵庫とも言える森林が火事なったらどうなるでしょう。

放射性物質が舞い上がり、2011年3月11日の福島第一原発の事故当時と同じように、放射性物質が周辺各地に降り注ぐのです。

あの恐怖を私達はまた味わうのです。

 

今回私が転送するのは、その森林火災が、しかも大規模な森林火災が福島で起こったことを伝えるものです。

日本テレビ系、NHKでは伝えましたが、社会的に大きな反響はありません。

 

このメールの中で一井唯史さんは次のように書いています、

「仲の良い人、自分の大切な人に知らせてください。話した人に嫌な顔されたら、そうだね、放射能バカが、未だにウザイこと言ってるよね、と同調して嫌な思いをしないようにしてください。話のわかる人は、今出来るベストを尽くして、自分の身は自分で守りましょう。
目に見えませんが油断をしないほうが良いと思います。」

一井唯史さんは、これまでに、放射能の危険性を語るたびに政府の言うことをそのまま信じている人によってずいぶん嫌な思いをされたのだと思います。

私も、40年来のつきあいのある人に福島第一原発の危険性について語ったらその人間は、「あら、政府が安全なように、いいようにやってくれているから心配する必要はないんじゃないの」と言われて、本当にげんなりしたことがあります。

 

ただ、私はそのような人は説得出来ないまでも、一応説くべきところは説くべきだと思います。

「話した人に嫌な顔されたら、そうだね、放射能バカが、未だにウザいこと言ってるよね、と同調して嫌な思いをしないようにしてください。」

と言う所は、私と意見の異なる所です。

私は、放射能の危険性について語ると嫌な顔をする人に会ったら、「いちおう、僕の知っていることを伝えるよ、それをどう取ろうと貴方の勝手です」

と言って、私の知っていることを語ります。

最初から投げ出さずに、知っていることを語っておけばその人間もいつか「あ、そういえば」と考えてくれるかも知れないし、「仲の良い人、自分の大切な人」以外は「話しても仕方がない」と見捨てることは私はしません。

「一応話だけは聞いてくれますか」と言って、承諾したら私の考えを述べます。

一井さんは「そんなこと、さんざんしましたよ」とおっしゃるかも知れません。

ここのところは、本当に厳しい所ですね。

一井さんのこれまでのご苦労がどれほどのものだったか偲ばれます。

私は一井さんを批判しているわけではありません。

私の話を聞くことを承諾しない人、頭から馬鹿にしてかかる人には、私も何も語ったり働きかけたりしませんから。

ただ、相手に同調することだけはしません。

うんざりして、話を変えたり、その場を立ち去ったりしますが。

 

では、メールを転送します。

福島肇さんによれば、拡散自由、と言うことです。

このメールを多くの人に知らせたいと思う方はどんどん拡散して下さい。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

皆さま

 

下記、メールが送られて来ましたので、転送致します。

「除染できた」などと言っても、森林などは手つかずという当たり前の現実が、改めて浮き彫りになりました。

そして、森林からの放射性物質の飛散の可能性も。

 

2017年5月2日 福島 肇

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ふなばしネットの皆さま

福島での森林火災=放射性物質飛散の情報です。

 

吉沢弘志

 

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Original Message—– From: Michio Horisawa

(しろい・九条の会) 【緊急連絡】福島原発事故帰宅困難区域で森林火災。5月1日現在、強風により放射性物質飛散中。

 

皆さん 堀澤です。
福島での森林火災転送メールです。風向きにご注意ください。

【緊急連絡】福島原発事故帰宅困難区域で森林火災。5月1日現在、強風により放射性物質飛散中。

【緊急連絡】福島原発事故帰宅困難区域で森林火災。5月1日現在、強風により
放射性物質飛散中。

東京電力で賠償を担当していた元東京電力社員の一井唯史さんから、緊急連絡です。

 

https://goo.gl/TO3sGG

4月29日午後、福島原発事故の帰宅困難区域の森林で火災が起き、強風により山林の7万平方メートル以上が延焼し、燃えています。ほとんどの方が福島で起きたこと、対岸の火事と思っているようですが、風により福島原発事故爆発時は関東甲信越、静岡、愛知の東側まで飛散しています。福島だけが汚染されたわけではないのです。今もなお火災は継続しており、30日の消火活動は日没とともに打ち切られ、5月1日午前5時過ぎから、再び、ヘリコプターで消火が行われる予定です。

私(一井唯史)は、退職に追い込まれた東京電力で、賠償を担当して色々な事を見てきました。残念ながら森林は除染が出来ていません。帰宅困難になるほど放射能汚染の激しい地域で山火事が起きれば、高濃度の放射性物質を取り込んだ木々が燃え、高濃度の放射性物質が飛散してしまいます。春先は関東にも花粉が飛ぶように飛んできます。3・11の時は、水が汚染されたことも人は、なぜか、すぐに忘れてしまうものです。

1日経った4月30日もまだ燃えており、5月1日以降も消火活動が行われる予定です。被曝に晒される期間は、現時点から鎮火後3〜4日間程度です。多くの放射性物質が飛散し、より長く被曝にさらされる恐れがあるため、要注意です。

3・11の原発事故時は、南関東を汚染し、そして北関東、東北に戻り、途中雨の降った地域は高濃度に汚染されました。東北関東甲信越、静岡、愛知の人は、最低限、以下の対策をオススメします。

○無駄に内部被曝しないように換気はしない

○外出時は2重マスク

○家庭菜園はしばらくビニールシートを被せて対応する(ビニールシートを外す時は完全防備しましょう)

○雨が降った時は必ず傘をさす

○一週間くらい、毎日、朝昼晩、味噌汁を飲む(わかめの味噌汁がベスト、味噌は半年以上熟成されたもの)

○子供のいる家庭は特に、水を買っておく

 

仲の良い人、自分の大切な人に知らせてください。

話した人に嫌な顔されたら、そうだね、放射能バカが、未だにウザいこと言ってるよね、と同調して嫌な思いをしないようにしてください。話のわかる人は、今出来るベストを尽くして、自分の身は自分で守りましょう。
目に見えませんが油断をしないほうが良いと思います。

 

【ヤフーニュース】
浪江町で山林火災 人立ち入れず自衛隊出動
日本テレビ系(NNN) 4/30(日) 17:15配信
http://www.news24.jp/articles/2017/04/30/07360283.html?cx_recsclick=0

福島第一原発の事故で人が立ち入れない福島県浪江町の山林で火災が発生し、自衛隊などが消火活動にあたっている。山林火災が発生したのは、浪江町の十万山。福島第一原発の事故で帰還困難区域に指定される場所で、29日午後に町の防犯見守り隊から通報があった。

防災ヘリなどが出動して消火活動にあたり、一時、鎮圧状態となったが、強風にあおられて再び燃え広がった。福島県によるとこの火災でけが人はいないが、既に山林の7万平方メートル以上が延焼したという。現場は原発事故後、長期間、人が立ち入っていない場所で、地上からは近づくことができず、県は自衛隊や隣県にも防災ヘリの出動を要請し消火活動を続けている。

 

【続報】<浪江町帰還困難区域の山火事続く>
(NHK福島 NEWS WEB)

福島放送局 04月30日 19時30分

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053055011.html

原発事故による帰還困難区域となっている浪江町の山林から、4月29日夕方、火が出て、少なくとも10ヘクタールが焼け、丸1日が経った今も燃え続けています。人や建物に被害は出ていませんが、福島県は自衛隊に災害派遣を要請し、5月1日、あらためてヘリコプターでの消火活動が行われる予定です。

4月29日午後4時半ごろ、浪江町井出の山林から「煙が上がっている」と消防に通報があり、福島県や宮城県などのヘリコプターが4月30日朝早くから、消火にあたりました。火は、30日午前7時半すぎにいったん、ほぼ消し止められたものの、強風で再び勢いを増し、さらに燃え広がったため、福島県は30日正午、自衛隊に災害派遣を要請し、ともにヘリコプターで消火作業にあたりました。

出火から丸1日余りがたった30日午後5時現在、少なくとも10ヘクタールの山林が焼けたということですが、人や建物への被害は出ていないということです。30日の消火活動は日没とともに打ち切られましたが、福島県などは5月1日午前5時過ぎから、再び、ヘリコプターで消火を行う予定です。現場は、原発事故の影響で放射線量が比較的高い帰還困難区域で、出火した時間帯には、浪江町のほかの場所でも雷によるとみられる火事が起きていたことなどから、警察は、落雷が原因の山火事とみて調べています。

 

雁屋 哲

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