美味しんぼの新しい楽しみ方
「まさかの福沢諭吉」購入申し込みを多数載いて感謝しています。
とにかく、「遊幻舎」が実績のない会社なので、取り次ぎ会社が余り扱ってくれないから、なかなか書店に並ぶことがなく、書店で「まさかの福沢諭吉」を購入しようとしても店頭に無かった、という苦情をあちこちから頂戴しています。
「遊幻舎」の力不足、著者である私の力不足ゆえのことで、折角店頭で購入しようとして下さった皆様に、お詫び申しあげます。
そのような場合には、書店に注文して頂ければ、2、3日で手に入ります。そうして頂ければ、取り次ぎ会社に「遊幻舎」の信用が出来て、多くの書店に配本してくれるので、本の宣伝にはなるので、ありがたいのですが、しかし、このページではいつでも「遊幻舎」に取り次ぎますので、よろしくお願いします。
ところで、「美味しんぼ」の休載が長引いていて、読者の方からお問い合わせが続いています。
「美味しんぼ」再開については私の一存では決められないので、もう少しお待ち下さい。
しかし、コンビニエンス・ストアでは、月に2回、過去の「美味しんぼ」をテーマ別に編集した「マイファースト・ビッグ」と「美味しんぼ・アラカルト」の形で発売しています。
昔の作品も掲載されていますので、是非お読み下さるようお願いします。
私は、非常に記憶力が悪いので、自分の書いたものなのに、昔の作品を読むと「へええ、これ、おれが書いたのかなあ」と戸惑うことがたびたびです。
で、そのように昔の「美味しんぼ」をまとめたものを読んでいるうちに、「美味しんぼ」の新しい楽しみ方を発見しました。
これはある人が、「ゆう子は◎◎の服を着ている」と書いているのを読んでからのことです。
この◎◎と言う所は、フランスの有名なブランド名が入ります。
それを読んで、「美味しんぼ」を読み直すと、ああ、花咲アキラさんはなんと言う凄い漫画家なんだろう、と改めて感心しました。
戯曲では、3幕4場、などと言います。
大きな設定の場面を幕といい、その大きな設定場面の中で話が変化するのを場といいます。
大きな設定を変えるときには一旦幕を閉めます。それで大きな場面設定一つを幕というのです。
設定は大きく変わらず、その設定の中で話を進める場合には幕を下ろさないので、場と言います。
「美味しんぼ」の場合、戯曲のように計算すると、場面設定が大きく変わる個所が3つか4つあり、その大きな場面設定の中で話が進むことが数ヵ所あります。
いわば、一回の「美味しんぼ」は、たとえば4幕8場、と言うくらいになります。
そのようにして「美味しんぼ」を読んで頂くと、大きな場面設定、幕、が変わるたびにゆう子の服装が変わっていることに気がつきます。場の変化では変わりません。
いや、私も最近それに気がついたんですがね。
その視点で「美味しんぼ」を見ると、いやはや、ゆう子は大変な衣装持ちだし、すごいおしゃれさんですよ。
1回分の話、1話の中で3着くらい別の服を着ていることがざらなんですよ。
最近、コンビニエンス・ストア版の「美味しんぼ」が来るたびに、ゆう子の服を見るのが楽しみになってしまいました。
ゆう子の服が変わるのを見るのがとても楽しいんです。
原作者が言うんだから信じなさい。
これは「美味しんぼ」の新しい楽しみ方ですよ。
それにつけても、こんなに細かく服装を変えていった花咲アキラさんのご苦労はいかばかりだったか。
いまさらながら、頭が下がるばかりです。