雁屋哲の今日もまた

2017-01-10

なんと言うことだ

グギャー、ウガアーツ、アンガガーツ

横浜マリノスのフアン、サポーターは、私と同じ悲鳴を上げたのではないでしょうか。

あんまりじゃないか。

中村俊輔がマリノスを出た!

他にも多くの選手を出した。

中澤の年俸は半分にする。

マリノスのクラブ運営者たちは何を考えているんだ。

中村俊輔の不満は監督の采配が腑に落ちない。そのせいで、チーム全体が上手く行かないと言う所にあるようです。

正直に言いますが、私は、監督の顔も良く知らないし、どんな考えを持っているのかも良く知りません。

しかし、中村俊輔は日刊スポーツで、こう言っています、

「やはり、マリノスでプレーしたいし、マリノスで終われれば一番いいと思っていた。それが少しずついろんなものがあって、毎日『これは違うんじゃないか』と。そんなことは普通はないこと。いろんなバランスが崩れていった。」

社長とも話し合ったが、

「これは違う、と言ったことが変わらなかったりしたら、その繰り返しは何なのかと。毎日、それが違うんじゃないか…と。そんなことは普通、ないこと。それに対応しきれなくなって、いろんなバランスが崩れていった」

要するに中村俊輔は、監督の采配に不満を募らせたのです。

マリノスで終わりたいと真剣に思っていた中村俊輔にとてもマリノスにはいられないと思わせるとはよほどのことです。

サッカー選手は野球の選手などに比べると選手として活躍できる時間は短い。

中村俊輔もそれは自覚していて、だから「マリノスで終わりたい」と言ったのでしょう。

その中村俊輔がマリノスを出ようと決心するのは、本人にもとても辛いことだったはずです。

磐田に行けば年俸は3分の2になる。それでも敢えてマリノスを出る。よほど、監督と上手く行かないのだと思います。

クラブ側は来季も監督はそのまま残すという。それでは、中村俊輔も我慢できないでしょう。

私は本当にマリノスのクラブ側の考えがわかりませんん。

今の監督と中村俊輔のどちらがマリノスにとって価値があるのか。

私は今の監督より、中村俊輔の方が遙かに大事だと思う。

我が愛するボマー中澤(ボンバーという人がいますが、bomber=爆撃手、爆撃機の発音は、最後のbは発音しないのが正しい英語です。bombはボム、それにerがついて、ボマ、またはボマー。どうせ英語を使うのなら、正しい発音で使いましょう。なに、ボンバーは日本語だって? はあ、それならそれで、構いませんが)の年俸を半分にするとは何事だ、と私は腹を立てています。

中澤は去年フル出場だった。私は何度も、中澤がディフェンダーとして、マリノスの危機を防いだのを見て「ああ、中澤がいて良かった」と感謝したものです。

私がマリノスの試合を見に行くときに着ていくのは、2006年のワールドカップ、ドイツ大会を見に行く際に買った、全日本の公式ユニフォームで「Nakazawa」と、書かれている。

一度、日産スタジアムで、小学生相手に着ているユニフォームを見せて「どうだ、いいだろう」と自慢をして、妻に「いいい加減にしなさい」と怒られたことがあります。

それくらい、私は中澤の大ファンなんです。

中澤祐二、中村俊輔、この二人の活躍を見たいばかりに私は日産スタジアムに出掛けていたんだ。

私の家は、横須賀秋谷。そこから、横横道路を通って第3京浜に乗る、前方に日産スタジアムが見えてくると、その時点で私はすでに興奮状態。

私はいつも試合開始の一時間以上前に日産スタジアムに着くようにしているのだが、その時点ですでにサポーターの皆さんは、飛び跳ねながらマリノスの歌を歌ったり、かけ声をかけたりして、えらい勢いだ。サッカーにはあのサポーターの騒ぎが絶対に必要ですね。

サポーターと言えば、コートジボワールのサポーターたちも凄かったな。

私は、ワールドカップのブラジル大会を見に行ったですよ。最初のコートジボワール戦なら勝てるだろうと、レシフェまで行ったです。

後半までは一点だけだがリードしていて、この分なら大丈夫かと思ったときに、コートジボワールは、ドログバを投入した。

なんと言うことか、ドログバが入って来るとコートジボワールの選手たちは突然活気に燃え、逆に日本の選手たちはすくんでしまいました。

ドログバは何もしない、ピッチを斜めに走っただけです。

それなのに、コートジボワールの選手は勢いづいて、あっという間に日本は逆転負け。

「ロード・オヴ・ザ・リング」という映画の中で、悪者の軍勢の中から四本牙の巨大な象が出て来て、良かもん(悪者の反対、我々観客が肩入れする方をこんな風に呼ぶのは、私の周辺だけかしら)側の兵士を踏みつけ、牙ではね飛ばす。

ドログバはその強大な四本牙の象のようでしたね。日本選手は、ドログバの牙によってはね飛ばされたように感じました。ドログバは、ピッチを斜めに走るだけで、コートジボワールの選手に力を与え、日本の選手の力を失わせた。

その、コートジボワールのサポーターたちが凄かった。ドラムを打ち鳴らし続けるのですが、そのリズムがすごい。一体どれだけのパターンがあるのか、いや、パターンなどなく、感情を表現するのに様々なリズムが自然に出て来る、という感じで、同点になってさらにコートジボワールが有利になると、嵐の時に大波が岸を次々に叩き続けるような勢いになる。

いまだに、あの時のコートジボワールのサポーターたちのドラムの音が頭の中で響いて苦しくなるときがあります。日本があれで勝っていれば、「いいドラムだったな」と楽しく振り返られるのでしょうが、あんな負け方をすると、コートジボワールのドラムの響きは思い出したくないものになってしまいました。

話が飛んでしまった。

私は、マリノスの試合を見たあと、いつも一緒にサッカーを見に行く友人夫妻と私達夫婦、たまに私の子供、甥なども一緒に横浜関内の天婦羅屋「とらや」に行くのが楽しみです。

マリノスが勝ったあとなら最高ですが、負けたあとでも「とらや」で、美味しい魚(とらやは天婦羅だけでなく魚料理がすばらしい)を食べながら、皆でわいわいやると、これはまさに至福の時。

しかし、中村がいなくなったマリノス、中澤を粗末に扱うマリノス。

そんなマリノスの試合を見に行くだろうか。

私の大きな楽しみが、今消えかかっている。

中澤がいる限りマリノスを応援に行きますが、どうも、力が抜けたなあ。

 

 

 

 

雁屋 哲

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