雁屋哲の今日もまた

2009-12-31

みなさま、良いお年を

 今日で、2009年も終わり。

 毎年のことながら、この1年も、一体何をしたのか訳が分からないうちに、あっという間に過ぎてしまった。
 しかし、鏡の中の自分の顔を見ると確実に老化しているので、1年経ったことは確実であるようだ。
 一番大きかったのは、秋谷に新しい家が建ったことか。
 といっても、その家の所有主は私ではなく、姉が経営する会社で、私はその中の二部屋を間借りしているに過ぎない。
 しかし、間借りであっても、21年ぶりに秋谷に戻って来たという思いを強く抱いた。相模湾に面していて、目の前は大変に良い漁場であるらしく、毎日沢山の漁船が群がっている。
 おかげで、毎日、午前中にとれたぴんぴんの魚を食べることが出来る。
 その家は会社が使っているので、毎日何やかやと人の出入りがあり、夜も誰かが宿泊しているから、私がシドニーに戻って来ても安心である。
 今は私たちの代わりに、長男が、居座っている。
 矢張り日本は素晴らしい。

 我が家も、子供達が独立していくので、シドニーの家も今までのように維持できそうにない。
 私たち夫婦が日本へ行くと、子供たちだけで家の面倒見るのは大変だ。
 どの家族にも、転機という物がある。
 今の私たち家族が、そのターニング・ポイントにあるのではないかと思う。
 来年あたり、大きな決断をしなければならないかも知れない。

 年末に、我が家の五女の「こ」ちゃんが、里帰りしてきてくれた。
「こ」ちゃんは、外務省の役人で、日本のお偉方が外遊するときにはその夫人の通訳を務める。
 以前、この頁に、天皇・皇后がヨーロッパに行ったときに、皇后の横で通訳している「こ」ちゃんの写真を掲載したことがある。
 シドニーの大学に2年、キャンベラの日本大使館に2年、通算4年オーストラリアに滞在して、その間にすっかり我が家の一員になってくれて、我が家の五女となったのである。
 長女、次女は私の娘、三女は雌犬のポチ、四女は7年間シドニーに滞在した私の小学校の同級生の娘の「ゆ」ちゃん、そして「こ」ちゃんが五女というわけである。
「ゆ」ちゃんも「こ」ちゃんも、そろってシドニーにいたときは、娘が四人いて私は大変楽しかった。
「こ」ちゃんは折角の冬休みなのにシドニーまで、おせち料理作りを助けに来てくれたのだ。
 その気持ちが有り難い。
 今年の、年末年始は、娘が三人で私は実に気分がよい。

 この気持ちの良さで、年越しをして、来年こそは充実した良い年にしたい。
 読者諸姉諸兄も、良いお年を。

雁屋 哲

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