ノンアルコールビールの会
10月1日に、小学校の同級生たちで、ノンアルコールビール大会を開いた。
横浜に住む同級生の「ほ」が、酒の飲み過ぎで肝臓を手術し、その後一切アルコールを断ち、ノンアルコールビールで我慢していると、同級生の掲示板に書いたので、「よし、それなら、みんなでノンアルコールビール大会を開いて、彼を元気づけよう」と言うことになって開いたのである。
飲んべえの中には、「アルコールが飲めないのなら、勘弁」と最初から棄権した者もいたが、それでも17人集った。
ノンアルコールビールと言うけれど、瓶のどこにもビールとは書いてない。ビール風飲料、と書いてある。
ビールではないのでビールとは書けないのだろう。
本物のビールと違ってだいぶ甘いが、もともと、ビールにオレンジジュースを入れて飲む女性がいて、彼女は「甘くて美味しいわ」といっていた。
私は、絶対アルコールを飲まない、と言う気概を見せるために自分で車を運転して横浜まで行った。
横須賀市、秋谷の家から、四十数分で着いた。
電車を利用するより遙かに早い。
会は、その「ほ」による会の趣旨の説明から始まり、皆で、ノンアルコールビールで乾杯した。
肝臓の手術をしてやせたが、「ほ」は若い頃の彼に戻って、男ぶりは上がった。ガンではなかったというので、このまま養生すればまた飲めるようになるだろう。
元気なかれの姿を見て同級生たちは安心した。
中にひどい酒飲みがいて、ガンマーGTPは270以上だが全然何ともないと豪語して(ついでに、申し上げると、ガンマーGTPの正常値の上限は50です。270というのはかなりやばい数字だと思うけれどな)焼酎に梅干しを入れてがんがん飲んでいたが、私はそのような誘惑に負けず、ノンアルコールビールをのみつづけた。
アルコールが入らなくても、小学校の同級生の集まりというのはおしゃべりだけで楽しいので、あっという間に時間が経った。
ふしぎなもので、アルコール分ゼロなのに、飲み続けている内にいい気持ちになってしまった。お腹の中で、ノンアルコールビールが発酵して普通のビールになったんじゃないか、と言ったらみんなに笑われた。勿論、そんな訳がない。
同級生効果というものだろう。
十分にみんな満足して、次の会をいつ開こうか、などと言う話になり、お開きとなった。
みんなは二次会に行って飲むと言うことだったが、私は翌日のこともあるので失礼した。
アルコールを飲んでいないと車の運転も安心だ。
十時過ぎに家について、十二時頃に寝たが、参ったのは夜にトイレに四回も起きたことだ。
アルコールが入っていなくても、あれだけ飲めば、おしっこも出る。
ノンアルコールビールの会も悪くないと思った。
矢張り何より、同級生たちがいいんだ。
六年二組、最高だぜい!