インターネットの問題
2009年3月2日号の「TIME」に、中国のインターネット中毒の話が出ていた。
中国のインターネット人口は3億人(日本の人口の2倍以上だよ)。
もちろん世界最多だそうだ。
今、この中国で、インターネット中毒が問題になっている。
インターネット・ゲームや、掲示板や、ネット・サーフィンなどにはまってしまって、勉強も何もしない若者が増えて困っているというのだ。
そこで、ここが中国らしいところだが、インターネット中毒の人間を矯正するため施設がある。
この記事によると、12歳の少年が母親にコンピューターを禁じられたところ暴力をふるったので、思いあまった両親が、この少年をその施設に入れることにしたという。
その施設は、北京から、南西に1100キロメートルも離れたXian(これで、シャン、と読むのだろうか。私は中国語が出来ないので、中国人の名前や、中国の地名は、漢字で書いて貰わないと何だか分かったような気がしない。しっくり来ないのだ。北京もBeijingでは感じが出ない)にあって、そこに入れられると、朝6時半に起きて、スポーツ、読書など軍隊的な訓練を受ける。期間は三ヶ月ほどらしい。
面白いのは、両親も数週間、一緒にいないと行けないと言うことだ。
この、インターネット中毒は両親の問題でもあるので、両親も子供と同時に教育を受けなければならないと言うことのようだ。
写真を見ると、日本の若者と変わらない、茶髪、つんつん髪の若者たちが軍服を着て整列して、腕立て伏せの運動などさせられている。
この施設にいる間は、コンピューターはもちろん、携帯電話も禁止だ。
せっかく中国でも有数の良い大学に入ったのに、インターネット中毒で授業にも出なくなり、当然成績が悪くなり、この施設に入ったという学生もいる。
中国では、一日ぶっ通しで6時間インターネットを使い、それを三ヶ月間以上繰返すと、インターネット中毒と言うことになると言う。
それでは、経済分析の専門家はみんなインターネット中毒と言うことになってしまうのではないか、と「TIME」は言っている。
日本でも、インターネット中毒の若者は多い。
ゲーム、ファイル交換、チャット、掲示板、ブログ、実にありとあらゆる物が、インターネットにはそろっているから、うっかりはまると、抜けられなくなるのだろう。
全く、世の中の変化はすさまじい物で、十年前にはこんな事は考えもしなかった。
もはや、インターネットが無かったら、世界中が動かないのではないだろうか。
シドニーにも至る所にインターネット・カフェがある。
窓越しに除いてみると、薄暗い室内に、コンピューターが並んで、若者がゲームにふけっている。
韓国では、インターネットによる賭博が盛んで社会問題になっている。賭けるのは、ネット上の仮想のお金なのだが、それを現金交換できるのだそうだ。それで、大損をしている人間が多いというので問題になっている。
そう言う私も、いまや、インターネットがないと仕事が出来ない。
原稿を送るのも、仕事の打ち合わせも、全部インターネットで行っている。
若者向けのインターネット雑誌を読むと、いま、若者たちがどんなことに熱中しているか分かって面白い。
YouTubeなども、あれでどうして商売になるのか分からないが、最近、日本の月探索衛星「かぐや」からの画像が、高画質の動画で送られているのを知って、早速見てみた。
いや、感動した。あんなものを自分の家にいながら見ることが出来るなんて、凄い物だ。
猫の面白い動画も、いくつか見た。連れ合いにも見せてやった。
私は猫が大好きで飼いたいのだが、私の家の事情では猫は飼えない。
犬も、次女が面倒を見ているから飼えるので、私達だけだったら飼えない。だから、可愛い猫の動画など見ると、本当に嬉しくなる。
ああいう動画を作って、それを、アップロードする人間はえらい時間をかけているに違いない。
これでは、インターネット中毒になるのも無理はないと思った。
この、私のブログだって、インターネット上の物だしね。
インターネット恐るべしだ。
ところで、日本にも、インターネット中毒の若者を矯正する施設なんてあるのかね。
まあ、日本じゃそんな施設を作るのは無理だろうな。
しかし、インターネット中毒より、インターネット上のウィルスを何とか出来ないのだろうか。
私は、Macを使っているので、あまりというより、ぜんぜんウィルスにかかったことはないが、ウィンドウズのXPを使っている私の友人の一人は、去年だけで三回ウィルスにかかって、ハードディスクをフォーマットし直さければならなくなった。
実に悪質だ。
数日前、NHKでBotというウィルスの特集をしていた。
Botは知らぬ間に他人のコンピューターに入り込んで、普段は格別の悪さをそのコンピューターにしないのだが、ウィルスを仕込んだ人間は、そのコンピューターを自分の物のように扱えるのだそうで、そういうBotを何万台ものコンピューターに仕込んで、ひとつのBotネットワークを造り、必要に応じて攻撃したい企業や政府のサイトにその何万台ものコンピューターから一斉にアクセスさせる。
アクセスされたサイトは、当然パンクする。
これを悪用するものが少なくない。
企業のサイトに攻撃を仕掛けるとその企業は、特にネットで物品を販売している会社などは仕事が出来なくなる。
それで、競争相手の企業がそのBotネットワークを時間で買って、相手の企業を攻撃する、などと言うことが行われているという。
その巨大な、Botネットワークを作って保持している人間は、大金を得ることが出来るのそうだ。
そんな番組を見たので、番組のなかで紹介されている総務省のセキュリティのページを見たら、その番組の影響でアクセスが殺到して接続不能の人も多いと謝っていたが、私は難なく見ることができた。
ところが、その、セキュリティ対策が可能なのは、ウィンドウズのXPとVistaだけなのだ。
Macなんか、お呼びではない。
MacはBotの心配なはいのかな。
そうだ、最近、凄いジャンクメールが来る。
なんと、差し出し人名が、私のメールアドレスなんだ。
いったいどこから、私のメールアドレスを手に入れたか知らないが、一日に最低で6通は来る。
私は、マイクロソフトのEntourageを使っているのだが、不思議なことに、このジャンクメールは、迷惑メールのフィルタが効かない。
毎日、しっかり入って来る。
Entourageの欠陥なのか、それよりも、そのジャンクメールが上手なのか。
何度、迷惑メールに指定しても入って来るのだ。
ウィンドウズだと、そのメールを開かなくても、プレビューしただけでウィルスにかかることもあるという。
私の場合、実害はないが、毎回削除するのが面倒でたまらない。
こう言う悪質なウィルスを作る人間を何とか取り締まれないものだろうか。