雁屋哲の今日もまた

2009-01-21

イカ釣りの報告

 イカ釣りの報告
 今日は、朝四時半に起きて、六時から、船を出してイカ釣りに行きました。
 いやあ、今日は、シドニーの夏でも一番暑い日で、釣りなんかするのには最低の日だった。
 がんがん、日が照って、たっぷり日焼け止めを塗ったのだが、そんな日焼け止めの効くような日差しではないのだよ。シドニーの日差しは。
 なんと言っても、オゾン層の破壊の一番の被害を受けているのがオーストラリアですから。これは、すさまじい物です。
 それに加えて、潮の具合が悪く、実に低調な釣果だった。
 もう一つ、船頭との打ち合わせが悪く、船頭は私達がヒラマサを釣るための餌としてイカを釣る物だと決め込んでいた。
 私達は、ヒラマサなんかに興味はない。
 イカなんだ。イカが美味しいから欲しいんだ。
 だから、イカだけ釣りたい、と言うのに船頭には通じない。
 長男が言うには、オーストラリア人と魚の味の話をしても全く通じない、無意味なんだと。
 ヒラマサは、こちらではキング・フィッシュという。何だか名前だけでえらくありがたがる傾向があるようだ。
 日本のヒラマサに比べると、脂がのっていなくて、私なんかには全く興味のない魚なんだよ。
 それなのに、船頭はせっかく釣ったイカのげそと頭の部分を餌にしてヒラマサに挑んで、我々に、「ほら、ヒラマサがかかった、釣れ」と言って竿を渡す。

 長男と次男は、かかったキング・フィッシュ相手に大格闘。
 我々からすれば見事なヒラマサを二人とも釣った。

 しかし、シドニーでは釣った魚の大きさの制限が厳しく、ヒラマサは65センチ以下はその場で放さなければならないという規則がある。
 何匹かヒラマサがかかって、その都度、長男次男は「凄い引きだ」と興奮していたが、残念ながら全てのヒラマサが65センチ以下で、その場で放さなければならなかった。
 日本でもそうだが、どこの国でも漁師というのは頑固である。
 自分の釣りたい魚、あるいは、客に釣らせたいと自分で思いこんでいる魚に異常に入れ込む。
 私達は、イカしか興味がない、と言っても承服しない。
 どうしても、ヒラマサを釣らせないと気が済まないらしい。
 近くの漁師に、私達の船頭が、「今日は、イカ専門だと言うんだよ。どうも、いつもと違うんだ」と愚痴を大声でこぼしているのを聞いた。
 そんな大声で愚痴をこぼす奴がいるのかよ、とあきれましたがね。
 途中で、次男が船酔いのために、一時、陸地に避難した。
 船酔いになると、とにかく堅い地面に落ち着かないとどうしようもない。
 その次男の避難に時間がかかって、しかも、潮の具合が引き潮からそのまま止まると言う最低の状況になってしまい、朝6時から午後1時近くまで必死に釣って、6匹ほどしか釣れなかった。
 こちらのイカ釣りは、日本と違って、極めて浅瀬で釣る。
 海草の生えている付近にイカが潜んでいるので、そのあたりにルアーを落とす。
 おお、なんと、そのルアーが全部日本製なんですよ。
 釣り道具屋に行くと、並んでいる見事な釣り道具は、リールから仕掛けから全て日本製だ。
 使い方が日本語で書かれているのでとても便利だ。
 でも、日本語の読めないオーストラリア人はどうしているのかね。
 私も、日本製のイカ用のルアーを買いました。
 しかし、ルアーが日本製でも、今日の天候にはあってはどうしようもない。
 日焼けもひどく、家にたどり着いたときには疲労困憊。
 それでも、夕食には、釣ってきたイカで、イカどんぶりを食べられて、母も、連れ合いも、娘たちも、大満足。
 こういう釣りなら大歓迎、と言うことになった。

 で、折角のイカ釣りを写真でお見せしようと思ったが、ああ、なんと言うこと、写真は全て失敗だった。
 NikonのD3にメモリーカードを入れ忘れたのである。
 Nikonはなんと言う親切な会社であろうか。
 メモリーがなくても、「デモモード」という形で、一応写ったように見せてくれるのである。
 で、それでいい気になって、と言うより、画面の「デモモード」という指示を見ずにどんどん写したつもりで、ぜんぜん後には残っていなかったのである。
 こう言う「デモモード」なんて、迷惑の限りだ。
 私のように、メモリーカードを入れ忘れる人間もいるのだから、こんな余計な親切は、全く迷惑そのものだ。
 そう言うわけで、折角の、イカ釣りの写真をお見せできない。
 ああ、残念だ。

 でも、釣りはいいね。
 気分がすっきりする。
 釣りをしている間は、余計なことを何も考えずにすむ。
 これからも、どんどん釣りに行こう。

雁屋 哲

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