調子は良好
〈「シドニー子育て記」に「第一章 その6」を追加しました〉
沖縄の「あ」から、「最近日記をさぼっているが、体調に揺り戻しでも来たか」と心配するメールが来たので、あわてて、日記を書くことにした。
体調は非常によい。
長い間苦しんでいたのが、ウソみたいに、突然痛みが軽くなった。
連日、1.7キロメートル(雨の日は1.4キロメートル)歩いている。
痛みはあるが、折り合いをつけていける痛みだ。
今の調子なら、更に痛みは軽減していく希望を持てる。
十月の半ばに日本へ行くことにした。
最初は、クラッチを二本ついて行こうと思っていたが、ここ一週間ほどの進捗状況を見ると、クラッチ二本ではなく、普通の木のステッキ一本で大丈夫だという自信がついた。
和歌山県に、「美味しんぼ」の「日本全県味巡り」の取材に行くが、ステッキ一一本で問題ないと思っている。
一時は手術前より痛みがひどくて、これは失敗したのではないかと悲観的になっていたが、毎日倦まずたゆまずリハビリに励んだ結果が出てきて、今の状態はもはや手術前より遥かに良い。
手術以前は、膝が痛くてちょっとした距離はクラッチ二本をつかなければ歩けなかったのだから、比べものにならない。
随分苦しんだが、この手術は大成功だった。
今日、医者に会ってきた。
エックス線写真を見ても、全て完璧で、医者は自慢していた。
私も、それまでクラッチ二本をついて会いに行っていたのを、きょうは木のステッキ一本だけで行って、「どうだ」と自慢したら、医者は非常に喜んで、「私が言ったより回復が早いじゃないか」と鼻高々に言った。
医者の名前は、Woodgateと言う。
感謝の印に、日本名をつけて上げた。Woodgateだから、「木門」である。
漢字で書いて、説明して上げたら喜んでいた。
こんなに急激に良くなると、実に気分がよい。
これから、十年間はばりばり活動するぞ、気合いが入る。
前途に光明が見えてきた。
ここずっと日記をさぼってきたのは、「子育て記」がいよいよ完成に近づいて忙しくてたまらないからだ。
四人の子供たちが残した、何百冊ものノートを一冊ずつひっくり返して、グレネオンのシュタイナー教育を説明するのに役に立つ物を選び出し、写真に撮るのが、大変な労働だった。
シュタイナー・スクールではメイン・レッスンと言って、一つの教科を三週間ぶっ通しに学ぶが、その時に教師は教科書を使わず、自分の勉強してきたことを黒板に書いたり、プリントを渡したり、様々な教材を使って説明したりする。それを生徒たちがノートに取る。
単にノートに取るだけでなく、そのノートに、自分が勉強してきたことなども書き込む。
しかも、シュタイナー・スクールでは、芸術性を重んじるから、数学のノートでも、美しい色を沢山使って仕上げる。
同じ科目でも、生徒一人一人で個性を発揮してノートを作る。
四人の子供が同じ科目について取ったノートが、表紙から中味まで、その表現方法がまるで違って面白い。
ノートを取ると言うより、一冊の本を作る意気込みでノートを作るから、創意工夫に富んでいて、我が子のノートながら感心する。子供たちにとっても、メイン・レッスンのノートは宝物で、それぞれ段ボール箱にため込んである。
そんな作業をしているので、つい「日記」の方がおろそかになってしまっている。
何が何でも30日には全ての原稿を送らなければならないので、ここしばらく、また厳しい日々が続く。
しかし、なんとか、時間を見て「日記」を書きたい。書くつもりだ。
うっかり、更新を忘れていた「シドニー子育て記」の続きを、載せたので、お読み下さい。
この「シドニー子育て記」を十月中に出版する。
途中まで、どんどん、アップロードするので、試し読みとしてご覧頂いて、実際に出版したら、どんどんお買い上げ頂いて、あちこちで宣伝していただきたい。