甘い物の食べすぎ・再録
〈これは、8月18日に載せた物ですが、手違いで、削除してしまったので、改めて掲載します。今日の日記はこのすぐ下にあります。〉
近くにフランス人が経営している洋菓子店があって、結構美味しいケーキを作っているので、つい買いに行ってしまう。
そこは、店の人間全員がフランス人で、彼らはフランス語で話している。
余り食べ過ぎるので、とうとう連れ合いに、その店でケーキを買うのは一週間に一度だけ、と制限されてしまった。
しかし、他の日も、色々甘い物を食べてしまうので、その店でケーキを買っても買わなくても、私が甘い物を食べすぎることには変わりはない。
次女は、お菓子作りが趣味で、洋菓子も和菓子も、上手に作る。
獣医なんかやめ、菓子屋になれとそそのかしているのだが、その気にならない。
そそのかしておいて言うのも何だが、食べ物を職業にするのは大変だ。
お菓子も趣味で作っている方が、楽しいだろう。
そんな訳で、次女はお菓子を作ってくれるし、ジャムも作ってくれる。
自家製のジャムは、市販のものとは比較にならぬ美味しさだ。
市販のものは、煮すぎてしまって、果物本来の風味が欠けている。
その点我が家のジャムは、自分の家でだけ食べれば良く、売る訳ではないので、そんなに煮る必要がない。煮方が浅いので、果物の風味がたっぷり味わえて、美味しいのだ。
私は、バターをたっぷり載せたパンに(私はパンにバターを塗ったりはしない。載せるのだ。3ミリ厚ほどのバターをパンに載せて、パン全面を覆う。バターをこすってパンに塗るなんて、そんな下品ことはしない。)その上に、ジャムを載せる。これも塗るのではない。載せるのである。マーマレードなんか、1センチ厚ほどに盛り上げて載せる。
バターとジャムの合わさった味は、もう、たまらない。
よっぽど出来の良い洋菓子でないと、この、ジャム・バター・パンに対抗できない。
そんな風だから、うっかりすると、一度に、コーヒーカップ5分目ほどのジャムを一度に食べてしまう。いや、正確に言うと7分目ほどだな。
片面にチョコレートを塗ったクッキーに、ジャムを載せて食べるのもたまらなくいい。
パルミエ(パイ生地で作ったクッキー)にジャムを載せるのも私のお気に入り。
終いには、ジャムだけをそのまま舐めたりする。
連れ合いや娘たちが、糖分の取りすぎだと心配する。
しかし、つい最近、ブドウ糖の溶液を飲んだ後に血糖値を計る、対糖負荷試験をしたが、全く異常なしだったから、糖尿病になる恐れはない。
何故こんなに甘い物を食べたがるかというと、最近、酒をやめているからだ。
アルコールは、今飲んでいる痛み止めと一緒に取ると体に不都合を起こす。
それに、骨の成長を遅らせると言う。
骨の成長が遅れると、今の痛みが止まらないことになる。
それは大変に困るので、酒を断っている。
医者は、適当な量なら良いと言う。適当な量とはどれくらいかと尋ねると、ワインをグラスに、1、2杯だという。
そんなものは、私にとって酒を飲むうちに入らない。
連れあいの報告によると、私は一週間にウィスキーを三本消費するという。
それは、晩酌程度に飲んでのことであって、ちっと調子がよいと、一本近く行く。
大体私にとって案配の良い量は、日本酒の4合瓶一本くらいだ。ワインなら一本半か。
これくらいだと、飲んで、2、3時間経てば、仕事に戻れる。
それ以上飲むと、更に飲みたくなって、時間を忘れてしまう。
ワイングラスに1杯や2杯のワインなんか飲むくらいなら、飲まない方がいっそ、気持ちがよい。
それに、私はアル中でもアルコール依存症でもないので、飲まないと決めると、全然アルコールを飲まないで平気だ。
アルコールと糖分とは密接な関係にあるようだ。
アルコールを取らないと、その分、甘い物が欲しくなる。
もともと、私は酒を飲みながら甘い物を食べるくらい、甘い物が大好きな人間なのだが、酒を飲まないと、その甘い物欲しさが更に昂進する。
とは言え、どうもね、いい歳こいて、白髪の交じりかけた髭を生やした男が、ジャムをなめているのは、見ていて気持ちの良い図ではないだろう。
昔の化け猫映画では、猫が殺された飼い主の血を舐めて、飼い主を殺した人間に復讐をした。
あんどんの油をなめたりする。
こんな汚らしい男が、ジャムをなめる姿は、あんどんの油をなめる猫よりおぞしいな。
といって、やめるわけにも行かない。
身体の芯が要求するのだ。
今夜も、夕食の後に、甘い物をたっぷり食べようっと。
ふ、ふ、ふ、楽しみだな。