雁屋哲の今日もまた

2011-01-14

とにかく、良かった

 ただ今、シドニー時間、14日朝5時20分。
 試合が終わりました。
 日本対シリア戦。(日本とシドニーは今2時間の時差があるんですよ)

 とにかくひどい試合だった。
 前半は日本選手はよく走った。
 ところが後半になって、がくんと、走りが悪くなった。
 シリアに押される。
 やばいなあ、といやな予感がした。
 そこに、シリアが飛び込む、日本のゴールキーパー川島が押さえに走るが球を逃がし、ゴールががら空きになる。そこにシリアがシュートしようとする。
 そのシュート防ごうと川島はボールに向かってダイビングする、その上にシリアの選手が倒れ込む。
 すると、驚くべき事に、レフェリーは川島にレッドカード出した。
 場内騒然となる。
 中継放送していたオーストラリアのアナウンサーも、信じられない、と連発する。
 スローモーションでみれば、それがはっきり分かる。
 どうしてあれがレッドカードなのだ。
 あれがファウルと言うなら、ゴールキーパーの仕事はなくなる。
 レフェリーの完全なる誤審か、意図的な判断だ。

 とにかくシリアは荒っぽい。
 あれでは前半だけでかなり日本選手は痛めつけられたのではないか。
 前半終了時点で、シリアのファウルは20、日本は8。
 しかも、レフェリーがファウルに取らないシリア側のラフプレーは数知れず。
 それで後半動きが悪かったのかも知れない。
 PKを入れられて、しかも、キーパーは体の小さい西川に代わり、日本は10人。

 ひどく絶望的になった。
 ところが、またまたおかしな事が起きた。
 今度は、シリアがペナルティエリアで反則。
 あそこで、シリアが反則をしなければ、日本は自力得点出来ていた。
 シリアは、シュートを決められるより、反則でPKを貰った方が有利だと思ったのだろう。
 シュートは入れられてしまえばお終いだが、PKなら外す可能性があるからね。
 しかし、本田のPKが成功して、やっと2対1に盛返して終了。

 こんなむちゃくちゃなチームは見たことがない。
 中国でアジアカップをした時に、中国の選手が跳び蹴りをしたのは凄かったが、シリアは、そんな大技は使わないが、確実に日本の選手の体を痛める反則を仕掛けてくる。
 その反則をレフェリーは取らない。
 オーストラリアのアナウンサーも、こう言うチームは見たことがないと言っていた。

 まあ、とにかく苦戦だったが、勝ててともかく良かった。
 これで負けたら、朝の5時半まで起きていた甲斐がなかったところだ。
 しかし、すっきりした勝ち方とは言えない。
 絶対にレフェリーが悪い。
 レフェリーが悪いと試合が台無しになる。
 また線審もおかしい。シリアのフリーキックを待っている間に、シリアの選手を肘で突いたとかなんとか、主審に言いつけ口をして、それをレフェリーが聞き入れて、日本の選手にイエローを出す。

 訳が分からないよ。
 勝ち点は、勝ち点だが、これから先、日本は厳しいな。
 中東は、サッカーを格闘技と考えていて、反則をしてもイエローを貰わなければ構わない、と言う考えのようだ。
 川島のレッドカードについて、オーストラリアのアナウンサーも解説者も、論争を招く決定だ、信じられない、と言い続けていた。

 この試合の、レフェリーたちに対して、協会は審査するべきだ。
 何とか勝ったので、これで寝られる。
 明日の午前中は使い物にならないな。昼まで寝ていよう。

 日本の応援団の中に面白い札を掲げている人がいた、
「シリア狩り
 日本尻上がり」
 と書かれていた。
 だじゃれで応援とは、面白いじゃないか。昨日寝ないで考えたな。

 ああ、あ、疲れた。
 優勝して貰いたいが、こんな試合が続くと、仕事にならないよ。
 助けてくれ。
 何でもいいから、日本はすいすいと勝ってくれ。
 今日の前半戦のあの勢いで。
 頼むよ、本当に。

雁屋 哲

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