雁屋哲の今日もまた

2008-07-26

今日から再開

 今日から再開します。

 休んでいる間に、ある読者の方からメールを頂きました。
 6月14日の私の書いた日記の中に「薩長土肥」の「肥」を「肥後-熊本」としているのは、「肥前-佐賀」の誤りだ、とご指摘を受けました。
 まことにご指摘の通りであり、幕末時代熊本藩は他藩のような下級武士の活躍が無く、徳川幕府側についていました。
 それに反して、肥前・佐賀藩は、藩主鍋島直正の力が強く、政治路線としては必ずしも明確な反幕派ではなかったけれど、江藤新平、大隈重信などが、維新政府で重要な役割りを果たしました。
 私の完全な勘違いでした。「肥」をつい「肥後」と取り違えたのが運の尽き。
 江藤新平なんか、幕末には京都に上って三条実美らとまじわり、尊攘運動に加わって活躍し、明治維新後佐賀の乱を起こした人間で、忘れるはずはないのに、間違いを犯すときは、思いもよらない間違いをします。
 魔が差したと言うんでしょうね。
 間違いのご指摘に感謝し、直ちに訂正しました。
 これからも、何か私の書くことに間違いがあれば、読者の方は、どんどんご指摘下さるようお願いします。

 この季節、シドニーの住宅街を歩くと、薪を燃やすにおいが漂っている。
 多くの家で、薪ストーブや、薪の煖炉を使っているからだ。
 私の家には煖炉もあるのだが、これが煙突の設計が間違っていたらしく薪を燃やすと煙が室内に広がってしまって使い物にならない。
 で、今では、CDを置く棚になってしまっている。
 居間には薪ストーブがあって、今朝も連れ合いと二人で薪に火をつけた。
 これには、こつがあって、やたらと新聞紙を沢山詰め込んで火をつけてその上に薪を乗せれば上手く行くという物ではない。
 今日は、新聞紙の上に段ボールの箱のかけら、卵のパック、木の繊維、細い枝、などを乗せ、その上にやや細めの薪(といっても、丸太をばさばさと八つ割か十割り程度にしたものだから太さ十センチ以上ある。日本で使う薪のように上品な物ではない)を置いて、新聞紙に火をつけた。
 順番に火が上手く広がって行って、細めの薪に火が移ったところで、本格的に太い薪を入れた。これは、もともと太い木を八つ割りか十割りにした物なので、長さ三十センチ、断面は扇を狭く広げた形で、その広げた角度が四十度程度、扇の要に当たる薪の一番尖ったところから、外側の木の皮の部分まで十五センチ程度ある。
 これに火がついたところで、更に太い薪をつめて、がんがん燃えさかったのを見て、大満足。

 てな事を書いていますが、北半球は暑くて大変そうですね。
 テレビで見たら、土用の鰻が相変わらず大人気らしい。
 くやしいねえ。シドニーでは、鰻だけは食べられない。
 日本から帰ってくるとき、私の好きな鰻屋で買った蒲焼きを冷凍にしてシドニーに運び込み、それを大事に食べている。
 しかし、冷凍にしておいて美味しく食べられるのは、一ヵ月くらいまで。
 それでも、勿論、日本で買った当座よりかなり味が落ちるが、しかし、こちらで売っている出来合いの冷凍蒲焼き(日本食スーパーで売っているんですよ)より数百倍美味しい。

 リハビリは相変わらず苦労しております。
 どうも、痛み止めと相性が悪く、痛み止めを飲むと気持ちが悪くなる。
 それも当たり前で、痛み止めの中味は、モルヒネ系だ。
 色々な注意書きには、この痛み止めは中毒になって常習する恐れがあると書いてある。
 いやあ、こんな物を常習するなんて、考えられない。
 私は絶対に麻薬中毒にはなれないね。
 で、痛み止めを飲むのを中止したのだが、そうすると脛の痛みはますますひどい。
 考えてみたら、脛というのは、「弁慶の泣き所」だ。
 歩く度に、その「弁慶の泣き所」を先の鋭い金属の棒で突かれたら、とお考え頂ければ、私の感じている痛みがどんな物かお分かりになるでしょう。
 だから、杖一本で、右脚に体重をかけて歩く練習をするときは、私は生まれつき弱虫だから、己に鞭をくれて勇気を振りしぼらないと、最初の一歩が出ない。
 昨日は、ジムのなかを、一週35メートルの円を四回まわった。
 120メートルだ。
 ぐわ、ぐわ、と声を上げながら歩きました。
 死ぬかと思いましたね。
 一周終わる度に、担当のフィジオ・セラピストの女性が、無理しないでいいのよ、これでやめますか、などと言う。
 相手が、若いオーストラリア人の女性だからね。そう言われたからって、はいそうですかと引っ込めないや。ここで、日本男子の根性見せなければならない、なんて、妙に意地を張りたくなって、頑張って四周もしてしまった。
 やはり、外国にいると日本人の看板背負っている気持ちが強くなり、つい強がってしまう。
 これが、日本の女性に、無理しないでいいのよ、なんてやさしく言われたら、すぐに「はい」といってやめてしまうところだが。
 となると、リハビリを進めるには外国にいた方が良いと言うことなのかな。

 しかし、無理なくリハビリを進めるためには、痛みがおさまるまで、痛み止めを飲んだ方が良いと、医者もフィジオ・セラピストも言う。
 しばらくたって、様子を見て、痛み止めをまた試してみようと思う。
 もしかしたら、皆でよってたかって私を麻薬中毒患者に仕立て上げようとしているのかも知れない。

雁屋 哲

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