小野伸二、凄かった!
今日のWestern Sydney Wanderers(WSW)とAdelaide United の試合。
小野伸二の大活躍で、WSWが6対1で勝った。
WSWが取った6点の内、2点が小野伸二のお膳立て、1点が小野伸二自身のゴール、と言うように、小野伸二が大活躍してくれた。
特に3点目、相手ゴール左横にいた小野伸二に球が飛んで来た。
普通なら、胸で一度トラップして、センタリングするところだが、なんと小野伸二はそこでオーバー・ヘッド・キックでセンタリングした。
そこに、WSWの選手が飛び込んでヘッドで押し込んだ。
胸でトラップしてセンタリングしたのでは、相手のディフェンスに押さえられてしまっただろう。
その、瞬時にオーバー・ヘッド・キックでセンタリングする小野伸二の勘の鋭さ、見事さに、私は興奮した。
小野が決めたゴールも、これは自分でボールを持込んでの絵に描いたようなシュートで、胸がすいた。
SydneyとWestern Sydneyは大Sydneyの中に入っているが、なにやら行政的に違うようで、Sydneyの中のSydneyには(どうもややこしくて、申し訳ない)、同じリーグにSydney FCと言うのがあり、私の住んでいる地域の人間は、地域的に言えばSydney FCをひいきにするものであるらしい。
私がWSWをひいきにし始めたのは、単純に小野伸二が加入してくれたからであって、もし、小野伸二がSydney FCに加入していたら、そっちのひいきになっただろう。
小野伸二は十月に加入してから、週を追うごとにその良さを発揮している。
先週にも、Sydney FCとの試合があったのだが、ここでも、小野伸二のお膳立てから、WSWは得点した。
翌日のSydney Morning Heraldはスポーツ欄で、その試合を取り上げ、その小野伸二のパスを絶賛していた。小野がゴール左から絶妙のセンタリングをして、それをWSWのフォワードがシュートしようとしたが外した。そのこぼれ球を、その横にいたWSWの選手が押し込んだ。どうして、あのような位置から、あのように見事なセンタリングが出来るのか。ほとほと感心した。
今日も、会場での小野伸二の人気は大変な物で、後半5点も取った後、交代するときには、会場総立ちで「Shinji Ono!」の大合唱、手を叩くわ、足を踏み鳴らすわの大騒ぎ。スタンディング・オベーションなどと言う生やさしいものではなかった。
試合後、WSWの選手が会場を挨拶して回って最後に正面スタンドに並んだが、小野は仲々やって来ない、やっと最後にサンタクロースの帽子をかぶって現れた。
向こう正面から、サポーター席と回る間に、小野はあちこちで捉まって正面スタンドに回って来るのに時間がかかったのだ。しかも、途中で、観客にサンタクロース
帽子をかぶせられたという訳だ。
WSWのチーム全員が手を繋いで、万歳を繰返すと、会場中が大歓声で弾けた。
小野伸二が、こちらでも大人気なので嬉しかった。
小野伸二には来年もシドニーでプレイして貰いたいのだが、今日みたいに活躍すると、日本に呼び戻されてしまうのではないか。
スタジアムはマリノスの本拠地の日産スタジアムとは比較にならないくらい小さく、WSWの本拠地Paramattaはシドニーの中心部から外れているので、観客数はマリノスの試合の時に日産スタジアムに入る観客数に比べると大分少ないが、何しろ、オーストラリア人は乗りがよい。
サポーター達も良く動きが統一されていて、試合の間中歌を歌い、声援を送り、一瞬も活動をとめない。
他の観客達もそのサポーターに合わせて、声を張り上げ、手を叩く。
私も、連れ合いも、二人の娘も長男も、全員思い切り騒いだ。
この、観客全員が参加しての大騒ぎは日産スタジアムでは経験したことがない。
私は、明日、声がかすれて、上手く出ないのではないか。
面白かったのは、WSWが6点取った後、Adelaideが1点取り返したのだが、その時の観客の反応と来たら、嘆くでもなく、ブーイングをするでもなく、点を入れられたことに全く知らん顔。無視を決め込む。
かと思えば、5点取った後、サポーター達、観客達は、「We want six!」を大合唱する。6点目も入れてくれ、と言う訳だ。
ホームチームに対する観客の声援の仕方は、日本の観客より凄まじく熱い。
本当に楽しい一夜だった。
小野伸二、凄いぞ。
あの鮮やかすぎるオーバー・ヘッド・キックのセンタリングは私の頭の中に映像として残って消えないだろう。
と言う訳で、予告通り、嬉しいご報告でした。
今度は、1月6日の試合を見に行く。
また嬉しいご報告を致します。