雁屋哲の今日もまた

2010-04-09

またまたご無沙汰

 またまた、長いご無沙汰をしてしまった。
 全て「美味しんぼ」に「環境問題」を書いているせいである。
 今連載中の「環境問題」その2、の原稿書きで心身共にすり減らしている。

 前にも書いたが、取材したことの百分の一しか書けないこの辛さ。
 その百分の一を選らび出す辛さ。
 こんな、辛い仕事をしたことがない。

 一昨日、第8話の原稿を仕上げた。
 残りは、1話である。
 いつもの「美味しんぼ」の10倍以上の時間がかかる。
 最後の第9話の締切りは、4月19日である。
 それまで、取材した資料の山にまた埋もれてあがき続ける。

 どうして、こんな苦しい仕事を始めてしまったのか。
 ああ、折角書いた原稿を、漫画の与えられたページ数に収めるためにばさばさ切っていくときの、悲鳴を上げたいような気持ち。
 毎週、22頁しかない漫画の中で、取り扱うのには問題が大きすぎた。
 それでも、読者諸姉諸兄に、今の日本の環境問題に、心を向けていただきたい一心で、自らを鞭で叩き叩き、じりじりと進んでいる。少なくも後退していないのが救いだ。

「環境問題」篇、その1、公共事業が引き起こす環境問題を取り扱った、単行本第104巻が発売中です。
 どうか読んでみて下さい。
「環境問題」の後は、「美味しんぼ」の本来のすがたに戻って、日本の名店、名料理人を特集します。
 今、その取材に追われています。

「環境問題」の原稿書きと、「名店・名料理人」の取材の両方に追われているので、四苦八苦なのです。
 しかし、「環境問題」の取材では、少しも美味しい物を食べることが出来なかったが、今度は美味しい物を食べられるので楽しい、と言うのが、我が取材班の面々の言葉です。

 ま、そんな訳で、死後に追い捲られる毎日で、このページの更新にまで力が回らず、私も欲求不満です。
「美味しんぼ」の「環境問題」篇が終わればもっと頻繁に更新します。

 それまでにも、暇を見付けて更新しますので、このブログを見捨てないでね。

雁屋 哲

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