雁屋哲の今日もまた

2013-11-25

大当たり

ノルウェーという国には余り親しみがない。

なにか、北欧のえらく寒い国、と言う印象しか私にはなかった。

最近、コンピューター・オーディオに凝ってしまって、それもDSDファイルの再生に凝ってしまって、ネット上でDSDファイルを販売しているサイトを探し回っている。

(コンピューター・オーディオとは何か、DSDとは何か、などと言う質問にはこのページでは答えられない。えらく手間がかかるので、そういうことはそれ専門のブログを立ち上げている人が沢山いるので、そのような人々のブログを読んで理解してください。

もともと、音楽とオーディオに興味がない人とは、またいつかお会いしましょう)

 

良い音源を求めてネットをさ迷っている内に ノルウェーの「2L」という会社に出会った。

「2L」では DSDファイルをダウンロード販売している。

ある オーディオ雑誌の付録に、「2L」の音源がついて来た。

それを聞いて見ると、 熱意がこもっている、感心した。

しかも、ノルウェーの会社らしく、作曲家も演奏家も北欧出身者を選んで力を入れているようである。

その中に「パイプオルガンとハーモニカ」という組み合わせがあった。

パイプオルガンは管楽器、ハーモニカはリード楽器。

音の性質がまるで違う上に、第一寸法が違う。

パイプオルガンは一つのコンサートホールの壁面一つを占める。

ハーモニカは両手の間にすっぽり収まる。

音量もまるで違う。象の吠え声と、蝉の鳴き声の差くらいある。

しかし、その演奏を聴いて、私は引き込まれた。心の奥を貫かれた。

早速「2L」のホームページに行き、その演奏をダウンロードした。

アルバムの名は「harmOrgan」

写真はクリックすると大きくなります

スクリーンショット 2013-11-19 17.30.06

パイプオルガンの奏者はIver Kleive,

スクリーンショット 2013-11-19 17.32.51

ハーモニカ奏者は Sigmund Groven

スクリーンショット 2013-11-19 17.19.01

Grovenは世界的に有名で、ヨーロッパ、アメリカで演奏活動を繰り広げている。

日本でも、1995年と1999年にテレビ番組に出たそうである。(私は,知らなかった)

KleiveとGrovenは30年もの間音楽的につきあいのある間柄だそうで、だから、このような素晴らしい演奏が出来たのだろう。

バイブオルガンとハーモニカの演奏をどのように録音したのか、疑問に思ったたが、その録音中の写真を見て納得いった。

演奏が行われたのは、ノルウェイのUranienborg 教会である。

オルガンを弾いている、Kleiveの横に、Grovenが立っている。

スクリーンショット 2013-11-19 17.20.39

Grovenのために、マイクが立てられている。

スクリーンショット 2013-11-19 17.30.43

パイプオルガン用のマイクは別に立っている。

マイクは二本だけのようである。写真だけからの素人判断だが、音の澄んだ樣子から多数のマイクを使ったとは思えない。

 

最近の若い人達が好む音楽はリズムと和音、しかも、電気的に合成された音。

そして大声の怒鳴り声で構成されている。

私の心にはとてもの事にしみこまない。私は古い人間なので、音楽はメロディー第一なのだ。

このKleiveとGrovenの演奏は、私の心に深く深くしみこんだ。

あまりに感動して頭が上がらなくなるような思いがする。

 

この中に収録されている、「Se,vi gar opp til Jerusalem」という曲がある。

正確にはこの「a」の頭に、ノルウェイ語のアクセント表記である「゜」がつく。

意味は「見よ、今私はイェルサレムにのぼる」と言うことのようである。

その意味からしてキリスト教の賛美歌である。

試しに、YouTubeで上に書いた言葉で検索してみると(アクセント記号はなくても構わない)幾つか、その曲を聞くことが出来る。

残念ながらKleiveとGrovenの演奏はないが、二人の演奏する音楽がどんな物なのか分かって貰えると思う。

「harmOrgan」に入っている曲は、この曲以外も全てが素晴らしい。

私は宗教は如何なるものであっても受け入れることが出来ない。

YouTubeのその曲の場面は、雪の降り積む田舎の木造の教会にいかにも善良そうな人達が、金髪で白い肌のキリスト像の前に集っている。(本当のキリストの姿は現在のパレスティナ人に似ているという)

彼らと同じ気持ちにはなれないが、この曲の素晴らしさは理解できる。

音楽の内容と信仰心は別物である。私はBachの「ロ短調ミサ曲」と、モーツアルトの「レクイエム」、そしてフォーレの「ミサ曲」の前には頭を垂れてしまう。

「2L」のホームページを見ると、同じ演奏をディスクでも売っている。

ダウンロードしたのに余計な出費だと思ったが注文して大当たり!

Blue rayのディスクと、SACDとCDのハイブリッドディスクがついてくる。

これが驚いたことに、ダウンロードするより、3曲余計に入っている。

演奏も、曲の内容も、これほど満足したことは無い。

 

実は、ディスクを買って良かったのである。

ダウンロードした曲を入れておいたハードディスクが突然壊れた。バックアップを取っていなかったのは全く不覚だったが、ハードディスクが壊れるなど言うことはここ5、6年以上経験したことがなかったので油断をした。

そのハードディスクの容量は2TB。

これだけの音楽を失うとこたえますぜ。

どんなに安全だと思っても、大事な物の入っているハードディスクは必ずバックアップですね。

 

大当たりと大失敗が重なりました。

KleiveとGrovenのこの演奏に興味の有る方は、”2L”で検索してみて下さい。

DSDファイルのみでなく、PCMファイルも売っています。DSDのDACを持っていない方もこれなら聞くwwことが出来る。

心にしみこむ音楽を求めている方にはお勧めです。

 

(追記)

驚くべきことに YouTubeで、harmOrgan と引くと彼らの演奏が見られることを発見した。

しかし、この曲は、上にあげた、「Se,vi gar opp til Jerusalem」ではない。

この演奏をまず聴くことをおすすめする。

雁屋 哲

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