雁屋哲の今日もまた

2009-11-28

共和国の友人

 11月1日に、朝鮮の民族学校を訪問した話を書いたら、大変な数の、メールを頂戴した。

 私のこのページは、他の方のように読んだ方が自由に書き込む場所を設けていない。

 その代わりに、「お問い合わせ」という、場所を作ってある。

 この、「お問い合わせ」で受け付けるのは、投稿した方が、どのISPのどのアドレスなのか、明確な方だけである。

 もっと明確に言うと、私に送ってきたメールの送り主がどこの誰か、しっかり分かる人のメールしか受け付けない。

 私の、このページに対して何事か意見を述べられた方は、その方のインターネット上の個人特定が出来るようにしてある。

 フリーメールからのものは、最初から弾かれる。

 何故、私がこのように用心深くしているのか、知りたかったら、Googleで私の名前を引いてみてください。

 すさまじい数の私にたいする誹謗中傷の文章が並んでいる。

 こういう状態で、いわゆる「コメント」欄など自由に書き込む場所を作ったら、私のページがどうなるか目に見えている。

 そして、これだけ、制限を掛けているのにもかかわらず、様々な意見を送って下さる方が驚くほど多い。

 もちろん、その意見のほとんどは私を批判する物だが、今回、北朝鮮・共和国について書いたら、書かれた方の人物確認が出来るのにもかかわらず、途方もない意見を送って下さる方が少なくなかった。

 私が、北朝鮮びいきで、北朝鮮を支持しているというのである。

 あきれる他はない。私は、ソ連も、中国も、当然北朝鮮の、政治体制は受け入れられない。

 ソ連は崩壊してしまったから今更、色々言っても、間に合わないが、中国や北朝鮮のあの体制は私には受け入れられない物だ。

 多くの方が私を批判して下さったが、私が驚いたのは、どうして自分がそこまで無知である事に気づかずに私に文句を言うのだろうかと言う事だった。

 日本書紀、古事記、続日本紀、というこの基本的な日本の歴史書を読んでおらず、さらに、明治時代の日清戦争を主導した、ときの外務大臣奥宗光の「蹇蹇録」ひとつ読んでいない人が、何を私に向かって語ろうとするのか。

 さらに、大正時代から昭和にかけての日本の歴史を何一つ知らずに、あるいは、最近はやりの、歴史書き換えの人々の本だけを読んで歴史を理解したと思いこんでいるのか、世界中で日本でしか通用しない歴史観を振り回して、私に、いわゆる「とんでも本」と言われる本をあげて、この本を読めと迫る人までいる。

 ここまで、日本人の知的水準が下がったのか、日本が経済的に非常に落ち込んだからその不満感の故なのか、私は、私のページに送って下さる方の意見を読んで、しみじみ、悲しくなる。

 29日に、共和国の友人たちが私の家に遊びに来て下さる。

 その中には年配で、戦中に朝鮮・韓国人がどんな体験をしたか語って下さる方がいる。

 その報告を、また、このページに書く。

 どうか、お楽しみに。

雁屋 哲

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