ご無沙汰しました
老犬介護でシドニーを離れられなかった連れあいが、ヨーロッパ旅行を終えてシドニーに戻った次女と入れ替えに、21日に秋谷に来た。
一ヶ月以上、夫婦が離ればなれになっていたのはずいぶん久しぶりのことである。夜、隣に連れ合いがいないとひどく淋しい物である。夫婦は一緒にいなければならないと、つくづく思った。隣に連れ合いが寝ているだけで、精神安定剤になる。
私は、炊事洗濯掃除、何でも一人で出来るので心配はいらないと言うのに、姉が毎日私の面倒を見てくれた。
長男もついて来たのだが、姉の息子の始めた農園の手助けに熱中してあまり私の役に立たない。
ただ一つ困ったのは洗濯で、最新式の洗濯機の使い方が分からない。
姉に教わって、びっくり仰天。最初に洗濯物を入れてスイッチを入れると、その洗濯物の重さを量って、それに合わせた洗剤の量を指定してくれるのである。
しかも、その音の静かなこと。洗濯機のそばから離れたら、動いているのかどうかも分からないくらい。
シドニーの洗濯機は、グワッチャン、ドッカンとすさまじい音とともに地響きを立てて動く。洗濯機の周辺全ての部屋に轟音が響く。(決して私の家の洗濯機がおかしいのではありません。シドニーでは最新式の洗濯機を買っても同じです。)
こんなこと、日本の主婦にとっては当たり前のことかも知れないが、文化果つる南半球の国から来ると、ひっくり返るくらいの驚きなのだ。
姉には、生まれたときから世話になりっぱなしだ。何てったって、私が生まれた時にはすでに先にいたのだから仕方がない。
どうも、私は甘えっぱなしの人生を過ごしてきたようだ。
母に甘え、姉に甘え、その母が亡くなったあと来てくれた今の母に甘え、結婚すれば連れ合いに甘え、今は娘二人にも甘えている。
それも、どうも図々しい甘え方のようで、時には反省しているのだ。
80過ぎの母に対して60を遙かに越えた男が「おれは、長男なんだからうんと甘やかしてくれよ」という。
すると、母は心得ていて「はい、はい、甘やかしてあげますよ」と言う。
うーむ、何かにつけて私にとっては女性の方がいいな。
私はこれからも、絶対反省せずに、甘えて生きて行くのだ。
ご無沙汰している間にも結構活動しておりました。
10月11日、12日と例によって小学校の六年二組の仲間と、秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。
一列車を借り切って仲間13人で(本来は40人定員)、 「角館」から、「鷹ノ巣」まで往復するだけ。
それで5時間とは長すぎて退屈するかと思ったら、お座敷列車でわいわい騒いでいる内に、あっという間に5時間経ってしまった。
景色はよいし、お座敷列車貸し切りとは贅沢だし、実に充実した旅だった。
考えてみれば、変な旅だ。「角館」まで新幹線で行って、最初の夜は「角館」に泊まり、翌日「秋田内陸縦貫鉄道」に乗って往復。
列車に乗るだけが目的の旅というのはどうも、鉄男さんとか鉄子さんとか言う熱烈な鉄道愛好者みたいだな。
でも、大変に楽しかった。
気分が久しぶりに、晴れ晴れとして、一瞬「鬱」が治った、と思った。
旅から帰ってくると「美味しんぼ」の原稿書きに追われ、20日、21日と大分へ取材に行った。
大分の取材は、本当に神経を使う取材だったので、疲れた。
たった一泊二日だったのに、くたくたになった。
そして、今また、「美味しんぼ」の原稿書きに追われている。
「鬱」はぶりかえしますなあ。
「鬱」と言えば、最近の中国との揉め事は鬱陶しい限りだ。
中国とのことについては、日を改めて書く。