雁屋哲の今日もまた

2016-06-04

近況と宣伝

おやおや、このブログも再開すると言ったは良いがその後ご無沙汰続きで、なんと、もはや今年も後半戦に入ってしまったではありませんか。

実は、心身共に最低の状況なので、このまま、ブログをやめちまうと言うのも手ではありますが、なんだか今日は書いてみたい気持ちになったので、書いてみます。

 

まず、私は現在福島県の19歳の女性と、交換メールをしていることをお伝えします。

その経過によっては、ある週刊誌に、そのメールのやりとりなどが掲載されるかも知れません。

その女性を仮にHさんとしますが、私は福島の人々が実際にどんな生き方をしているか、これまでに色々な情報を本にして想像は出来ていたのですが、実際に福島で生きているHさんの話を直接聞くと、その苦しみは非常に衝撃的なもので、私はうちひしがれました。

私はHさんの思いには自分自身全力で対応しなければならないと考えて、頂いたメールに対する答えを必死に書いているのですが、まだHさんにお送りする自信のある物が書けていないというのが今の状態です。

上手い具合に私がHさんにきちんと対応できて、私達二人のやりとりをその週刊誌を通じて皆さんにお伝えできたらありがたいと思っています。

Hさんは、現在19歳だと言うことですが、私自身が19歳の時に、これだけまとまった意見を持つことが出来ただろうかと思います。

私からすれば自分の孫のような世代のHさんから、学ぶことが多すぎてうろたえていると言うのが私の実状です。

 

次は、宣伝です。

私が以前から福沢諭吉についての本を書いていると言うことはこのページで何度も書いていますが、その本を、文章だけのものから漫画を主体にしたものに変えて以来、また大変に労力を使いました。

漫画家の先生には大変なご努力をお願いしていますが、先週ようやく漫画の部分についての私からの校正が終わりました。

これで、やっと一息ついたところで、私もこのブログにも何か書こうかという気持ちになれたというわけです。

いや、福沢諭吉についての本を書くのは大変でしたよ。

福沢諭吉の言動について書くためには明治維新のことを知らねばならず、明治維新のことを知るためにはそれ以前の歴史も知らねばならず、学者でも何でもない、一介の漫画原作者としては、勉強し直さなければならないことばかりで、往生しました。もう、こんなことはしたくないと思うほど、恐ろしく辛い作業でした。

その途中で、去年の11月に秋谷の家で転倒して右足のすねの骨を2013年に続いて骨折し、すさまじい激痛の中、12月8日に、以前から安川寿之輔先生にお約束していた名古屋での講演会に、弟の運転の車で、妻と三人で行きました。

安川寿之輔先生が名古屋に来れば、ウナギのひつまぶしを食べさせてくださると仰言ったので、ひつまぶしにつられて、激痛をこらえて名古屋まで行きました。

名古屋では、ひつまぶしだけではなく、鯨料理の専門店にも連れて行っていただいて、ウナギと鯨という私の大好物をご馳走になり、実に有り難い一泊二日の旅行でした。

その時の、私の講演の様子は、岩上安身さんの主催する、インターネットのIWJでご覧になれます。

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/277901

 

二つファイルがありますが、私は最初の部分の真ん中過ぎに出ています。

また、その講演の内容などを、安川寿之輔先生がまとめられたものが、「花伝社」から、「さようなら!福沢諭吉」としてブックレットで発売されました。

さようなら福沢諭吉005**

4月に発売されましたが、好評ですぐに増刷されました。

(写真はクリックすると大きくなります)

「さようなら」というのは、一万円札の肖像画からさようなら、ということです。

私達は、福沢諭吉は日本の最高額の紙幣の肖像画としては恥ずかしいので、早く一万円札から消えて貰いたいと考えています。

私達と言ったのは、

安川寿之輔先生(名古屋大学名誉教授)

杉田聡先生(帯広畜産大学教授 哲学・思想史)、

それに私の三人です。

今までにまともに、論理的に福沢諭吉を考えて、批判するべきところは批判するという科学的な態度で対処した学者は、安川寿之輔先生と杉田聡先生のお二人だけと言っても過言ではありません。

お二人以外の大学教授とか、何々学者とかいう人々は、岩波書店から「慶應義塾」が出している、「別巻」も入れれば22巻になる、「福沢諭吉全集」をまともに読めばとても言える物ではない説を展開しています。

私は、福島第一原発の事故の時にも思ったのですが、福沢諭吉について様々な学者先生の本を読むと、日本の学者という人達は、事実をありのままに語る勇気を全く失った人達ばかりだと思うようになりました。

何々大学の教授とか、何々学会の会長とか言う人も、その肩書きだけはご立派ですが、私のようなこの世の事実だけを見ることだけを心がけている一介の漫画原作者から見ると、あれこれ世間的なことに心を配って身の安全を図るばかりに、事実を語る勇気を失った哀れな人達だとしか思えません。その点、安川寿之輔先生と杉田聡先生のお二人は違います。「慶應義塾」が出版したからこそ、誰も文句の言いようのない岩波書店版の「福沢諭吉全集」に収められた福沢諭吉自身の書いた文書を本に、極めて論理的に福沢諭吉の考えを批判しておられる。

私は長い間、福沢諭吉がどうして一万円札の肖像にまでなるほどの人間なのか、納得がいかず苦しんでいましたが、2005年に、安川寿之輔先生を批判しているAERAの記事を読んで、安川寿之輔先生のお名前を知り、同時に批判されている先生の御著書を読み、AERAの批判とは正反対に、先生の説の立て方が一切の思いこみや、他に対する遠慮もなく、純粋に極めて科学的で論理的であることに心を打たれ、それまで抱いていた福沢諭吉に対する納得のいかない感じが一掃されました。

その時の晴れ晴れとした感じは忘れることが出来ません。晴れ晴れとしたそれで充分であるはずなのに、どうして、私が漫画の原作とは外れて福沢諭吉の本などを書こうと思ったか、などについては、そのブックレットに書きましたので、それをお読みください。

秋に発行予定の「二年C組 特別勉強会 福沢諭吉」にもその理由が書いてあります。

(てな事言って、本の宣伝で、すみませんねえ)

 

このブックレットは、安川寿之輔先生のご好意で、定価二割引の800円(送料無料、これが凄い)で、ご希望の方にお頒けします。

ブックレットの内容は、

  • まえがき(安川寿之助)

これは、一万円札から、福沢諭吉の引退を求める、安川寿之輔先生、杉田聡先生、私・雁屋哲が2015年12月8日に行った三者合同講演会についての説明。

 

  • 第1章 いま、なぜ福沢諭吉なのか

私が当日、講演会に来て下さった方たちに配った「講演のレジュメ」を、安川寿之輔先生がまとめて下さったもの。(当日、時間がなかったので、この部分は、私は会場では話せませんでした)

その内容は、福沢諭吉が日本で一般的に信じられているような、「民主主義」を唱えている人間ではなかった。

経済的に破綻しているのに、安部首相のような、日本を戦前の日本に戻したいと考えている人間が、日本を支配しているこの危機的な状況に対処するために、今こそ、福沢諭吉を考え直す必要があるという論旨です。

 

  • 第2章 福沢諭吉の見直し入門

安川寿之輔先生の講演内容で、「明るくない明治」から「暗い昭和」への歩み。

となっていて、福沢諭吉の言論の影響と日本の明治から昭和にかけての歴史の見直しを(司馬遼太郎の言う「明るい明治・暗い昭和」史説)促すものです。

 

  • 第3章 高まる福澤再学習の必要性

当日の私の講演の内容です。

私が、福沢諭吉の実際に書いた文章を、現在の若い人達にも理解しやすいように現代語訳したものを中心に、如何に福沢諭吉が当時の朝鮮・清国人を馬鹿にして、朝鮮・清国を日本のものにするための論を展開したのか、また、福沢諭吉が「独立自尊」の人間ではなかったことを福沢諭吉自身の文章で示したものです。

この章では、福沢諭吉が、ヘイトスピーチの元祖であることも書かれています。

 

  • 「二年C組 特別授業 福沢諭吉」の序章。

私が秋に出版を予定している、本の序章を漫画家と出版社の許諾を得て、掲載しています。

私がどんな本を出版するのか、その、予告版ともなります。

 

  • 第4章 福沢諭吉—帝国主義の思想家

当日の、杉田聡先生の講演内容です。

福沢諭吉が、今一般に信じられている人物とは違って、朝鮮・清国、ひいてはフィリピンまでを攻め取ろうとした帝国主義的思想の持ち主であったことを、福沢諭吉の書いた文章によって説明しています。

 

  • あとがき

12月8日の講演会と、このブックレットについての安川寿之輔先生のあとがきです。

以上が、ブックレットの内容です。

興味の有る方は、この、ブログ宛に、住所、お名前、電話番号をお書きになって、申込んで下さい。

お申し込みを頂くと,私が安川寿之輔先生に取り次ぎますので、ブックレットがお手元に届くまで、若干の日時がかかることをお断りしておきます。

 

「美味しんぼ」の件ですが、

毎月コンビニで発売されている「コンビニ版」は6月にも発売されました。

特集は「だし」です。

oishinbo-77

また、週刊誌と同じ大きさの「アラカルト版」が毎月発行されています。

6月の特集は「野菜」です。

「アラカルト」版006*

コンビニ版は、毎月の始め、アラカルト版は毎月の終わり頃に発売されます。

アラカルト版は、キオスクでも発売されています。

残念ながら、キオスクでは売っていないそうです。

アラカルト版は全体の99.5%はコンビニに、残りの0.5%は大型書店に置いてあるそ
うです。訂正します。

矢張り週刊誌大だと、最初に発表した時のまんまの感じで、作者としても「この大きさでなきゃ」などと、感慨を新たにしています。

 

ご愛読下さるよう、お願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雁屋 哲

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