雁屋哲の今日もまた

2013-01-06

負けちゃったい

今日の、Western Sydney Wanderers(WSW)と、Central Coastの試合を家族で見に行った。
なんだか、先週の結果が良すぎたので、ちょっと嫌な予感がしたのだが、ああ、私は、幸せな予感はことごとく外れ、悪い予感はことごとく当たる、と言う無残な星の下に生まれた人間なので、今日も悪い予感が当たってしまった。
小野伸二の属する、WSWは0-2で負けちゃったい。
Central CoastはAリーグのトップである。
流石に、素晴らしく連携の取れたサッカーで、WSWは歯が立たなかった。
WSWも、小野といつも連携して活躍している二人の選手が、累積レッドカードで出場できなかったのが痛かった。
小野も先週のような精彩は欠いたが、如何せんサッカーは一人でするゲームではない。
小野のパスを受けることが出来ない未熟な選手ばかりでは、小野も真価を発揮できない。
いつもは、アラブ系のユセフが前線を走り回って球を広い、ドイツ系のクライシンガーが小野と連携を取って動いて、WSWは上手く行っていたのだが、今日は未熟な若手ばかりで、なにかもちぐはぐで、連携が取れず小野も自分の処にきちんとしたボールが回ってこないのでは何もできない。
小野がパスを回してやっても、これは絶好というセンタリングをしてやっても、それに他の選手がついてこられない。
WSWは今年の十月に、オーストラリアのAリーグに加入したばかりの新参チームなので仕方が無いと言えばそれまでだが、それにしても、今日のゲームはひどすぎた。
サポーターも最後には頭に来て、相手チームのゴール・キーパーにペット・ボトルをボンボン投げ始めた。
飛んでもないことである。
長男は、「ここの、ウェスターン・シドニーは柄が悪いところなんだよ」と言った。
それにしても、ヨーロッパのフーリガンの真似をすることはないだろう。
しかし、ここで、小野が、良いところを見せた。
WSWのフーリガン達を手で制して、彼らが投込んだペット・ボトルを拾ってピッチの外に出し始めた。
それを見た、一般観客から、拍手が起こった。
一般観客はフーリガンの態度を不愉快に思っていて、それを制して自らペット・ボトルを拾い始めた小野に、拍手と声援を送ったのだ。
小野の態度は、大変に見事だった。

試合の後半、私たちの目の前で、小野が、ゴールになだれ込んで、素晴らしいシュートを放った。
これが決まっていれば、今日の試合はどうなったか分からない。
しかし、残念ながら、ゴール寸前で、相手のディフェンスが身を挺してボールにぶつかり、小野のシュートはならなかった。

試合の後が大変だった。
WSWの全選手は、まず、向こう正面のWSWのファン達、次にゴール後ろのサポーター達、そして、正面の席に回って全員で挨拶をする。
ところが、小野一人が、向こう正面の段階で、次々にファンに捉まる。
小野は律儀に、サインをしたり、一緒に写真に写ったりして上げる。
サポーター席では、サポーター達と抱き合ったりする。
向こう正面から、正面に回って来るのに30分以上かかった。
他の選手たちは全員ロッカー・ルームに引き上げてしまっているのに、小野は一人でファン・サービスに努めたのである。
正面に回って来た段階で、流石に小野も疲れただろうし、警備の人間にも促されて最後は、両手を頭の上に挙げて拍手してこたえるだけで、ロッカー・ルームに引き上げようとしたら、背広姿の人間が、小野に正面の観客席を指さして、「挨拶をしてやってくれ」と促した。
なんと、試合がすんで30分も経つのに、正面の席には小野が回って来るのを待って大勢の人間が残っていたのである。(私たちも、その中にいた訳だが)
小野は、いやがらずに、正面の観客席の前を回って、声援にこたえた。

今日は残念だったが、小野のことだから、次の試合には良いところを見せてくれるだろう。
WSWの次のホームでの試合は26日である。
さっそく、家族全員のチケットを購入した。

26日には、嬉しい報告をします。

いやあ、サッカーは本当に楽しいな。
そして、小野がシドニーに来てくれて本当に嬉しい。

雁屋 哲

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